スラスラ話せる／聞けるようになる英語脳の作り方
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2023.03.17 スラスラ話せる／聞けるようになる英語脳の作り方
ChatGPTを英語学習に活用する8の方法｜英語習得スピードが劇的にアップ！ビジネスパーソン必見
あなたはもう話題のChatGPTを試してみましたか？
実は、ChatGPTで英語習得のスピードを劇的にアップする方法があることを、ご存知ですか？
この記事では、英語学習に取り組むビジネスパーソンを対象に、第二言語習得学の観点から、ChatGPTを活用した最短・最速の英語力アップ法をご紹介します。さらに、役立つ英語フレーズも一緒にお届けします。
【当記事限定】もっとChatGPTを英語学習に活かしたい人必見！
解説したスライドを配布中！
さらにChatGPTを活用して英語力をアップさせるために、イラスト付きでより詳しく解説しています。
この機会にGETして、英語学習を加速させましょう！
ChatGPTとは？
ChatGPTを使う前に知っておくべきこと
ChatGPTを英語学習に活用する8の方法
「ChatGPTで役立つ」15の聞き方
ChatGPTで英語学習する際の注意点 / できないこと
最後に
監修者
ChatGPTとは？
ChatGPTとは、人工知能（AI）が搭載されたチャットサービスです。あなたの希望に応じて、翻訳、英文・発音添削、単語リストの作成などを瞬時におこなってくれます。まるで、24時間対応可能な「あなた専属」の英語コーチです。
この記事では、ChatGPTを活用した英語学習方法を実践ステップとともに丁寧に解説します。ぜひ、今日から実践してみてくださいね。
なお、ボリュームのある記事なので、何度も読み直してみてください。
ChatGPTを使う前に知っておくべきこと
ChatGPTを使う前に知っておくべき6点をご紹介します。
アカウントの作成
アカウントの作成が必要です。会話の履歴は、あなたのアカウントに残りますので英語学習の見直しもできます。
ChatGPTへは以下のURLよりアクセスできます。
https://openai.com/blog/chatgpt英語での利用がおすすめ
ChatGPTは日本語にも対応していますが、英語でのやりとりの方が、より具体的で瞬時に応答してくれます。また、非常に自然な英語で応答してくれます。
英語レベルの指定
ChatGPTを使う時は、英語のレベルを伝えましょう。英語学習中の方は、
“Please communicate with me in easy English.”
と伝えてください。ChatGPTは、優しい英語レベルで対応してくれます。
使用制限がある
1時間のうちにChatGPTを使いすぎると、一時的に会話ができなくなります。使いすぎには注意しましょう。
効果的な使い方を知る
CahtGPTを英語学習に活用するためには、明確な質問や指示をすることが大切です。「Garbage in, garbage out.」（ゴミを入れればゴミが出てくる）という言葉があるように、ChatGPTへの質問や指示が曖昧だとクオリティの低い応答しか得られません。
スマホでも使える
ChatGPTは、スマホでも使用できます。スマホでGoogleやYahoo!を開きChatGPTと検索してみてください。
ChatGPTを英語学習に活用する8の方法
① 英文添削
正しい英語力を身につけるために、以下の観点から改善案を提示してくれます。
1. 英単語
2. 文法
3. 構成
4. 伝わりやすさ
5. 音声の生成(生成された英文を音声にしてくれます。まだ未熟でエラーが出ることもあります)【実践しよう】ChatGPTを使った英語力向上のステップ
1. あなたが書いた英文の添削をChatGPTに依頼 (naturalにして、など)
2. ChatGPTが瞬時に正しい英文に修正
3. 修正された理由がわからない場合は、理由を聞く
4. あなたの英文と添削された英文を見比べて、あなたの英語のクセに気づく
5. 添削された自然な英語を何度も口ずさみ使えるまで自動化リクエストする際には、以下のようなフレーズが便利です。
◉ 自然な表現にしてもらえますか？
Can you make these sentences more natural-sounding in English?
◉ フォーマル/丁寧な表現にしてもらえますか？
Could you make these sentences more formal/polite?
◉ 仕事で使える表現にしてもらえますか？
Can you make these sentences more suitable for the workplace?
◉ 簡単な表現にしてもらえますか？
Can you simplify these sentences?
◉ 英語の間違いを指摘し、間違っている理由を教えてもらえますか？
Could you point out my English mistakes and why they are not correct?
※修正してもらうだけでなく、間違っている理由を説明してもらうこともおすすめです。理由が分かることで記憶に残り、正しい表現を使うことに意識を向けることができます。
② アイディアや文章を作成してもらう
ChatGPTは、アイディアや文章を作成するのにも優れています。
例えば、「英語会議前の雑談で使えそうなネタを一覧でください」と具体的に依頼すると、瞬時にネタの一覧を提供してくれます。
同様に、「自然な自己紹介の文章を3行で作ってください」や「この英単語を含めた短い会話を作ってください」といったリクエストにも対応可能です。
ChatGPTに土台となるネタや文章を作成してもらうことで、英語学習で悩む時間が減ります！
【実践しよう】ChatGPTを使った英語力向上のステップ (例)
- 英語会議前の雑談で使えそうなネタを一覧でもらう
- その中からあなたの興味あるネタを選ぶ (例えば、おすすめのレストラン)
- そのネタを使ってChatGPTに会話の流れを作ってもらう
- あなたが実際に使えそうなフレーズをピックアップする
- 口ずさんで何度も練習する
③ 英会話練習
ChatGPTは英会話の練習にも役立ちます。
現時点では、ChatGPTに音声はありませんが、文章で英会話の流れやフレーズを練習できます。
また、音声で英会話を練習できるAIとして、 Chat.D-IDというものが出ています。現在、正確性や活用方法を検証中です♪
【実践しよう】英会話練習をしたいときのフレーズ
・自己紹介の練習をしたいです。
（I’d like to practice self-intro with you.）
・日常会話の練習をしたいです。
(I’d like to practice everyday conversation.)
・会議の前の挨拶の練習をしたいです。
（I’d like to practice greetings before a meeting.)
・Small Talk(雑談)の練習をしたいです。
（I’d like to practice small talk.)
第二言語習得学で効果が立証されていること、それは、同じテーマで3回スピーキング練習を繰り返すことです！
ご存知でしたか？ChatGPTを使って、同じテーマを何度も練習することで、あなたの英語の瞬発力を向上させましょう。
あなたが日常で話す内容で練習することがおすすめです。例えば、仕事、家族、趣味など。英語を自分ごとにすることで、学びの吸収が加速します。
④ 瞬間英作文 (翻訳)
英語学習者にとって、自分の思いを自由自在に英語で表現できたら、嬉しいですよね。ChatGPTを使うと、あなたの思いや話したい内容を、瞬時に自然な英文に直してくれます。
【実践しよう】あなた専用の瞬間英作文で英語力向上のステップ
- あなたが英語で伝えたいことを日本語で伝える
- ChatGPTに翻訳してもらう
- 日本語と英語を表（一覧）にしてもらう
- 翻訳された英文を5回以上繰り返し口に出して、覚える
- その英文を日常的に思い出したり見直しをし、繰り返し口に出す
英語を短期間でマスターする秘訣は、「自分自身に関するテーマ」を扱うことです。興味を持っていることや話したいことを扱うことで、英語習得のスピードが劇的に速くなります。
せっかくフレーズ集で暗記しても人はすぐに忘れてしまいます。それは、自分に関係のない内容が多いからです。自分自身に関するテーマで英文を作っていくことで、脳は負担なくフレーズを覚えてくれます。
自分の仕事や会話で必要なフレーズを増やすことで、あなたの日常生活で、自由自在に英語で言いたいことを表現できるようになります！
⑤ 英単語を定着
まずは、英単語を定着させるためには、以下の５つのポイントを押さえることが大切です。
1. 忘却曲線
人はすぐに忘れる生き物であり、何度か単語に出会う必要があります。2. ストーリーの中で７回出会う
英単語は文脈の中で7回出会うと習得できると言われています！単語帳のような無機質なものではなく、文章や会話のような生きた英語の中で7回出会いましょう。3. 感情や五感と一緒に覚える
感情をともなったり、五感を使って出会った英単語の方が、記憶に残ります。4. 語源や類義語を理解する
英単語の語源を知っていると、意味がイメージしやすくなります。
日本人であれば、初めて見る漢字でも部首(さんずいや木へんなど)から意味を推測できることがありますよね。英語の場合でも、例えば、reは「再び」という意味を持っているので、restart(再開)やreuse(再利用)といった意味を推測できます。
5.類義語と関連づける
類義語と関連付けることで記憶が繋がりやすくなり語彙力がどんどん増えます。
6.実際に使って検証する
英語を身につけるには、インプットと同様にアウトプットも必須です。
アウトプットすることにより、使い方をマスターできます。【実践しよう】ChatGPTを活用して英単語を定着させる
① 英単語表を作ってもらう
例えば、以下のような指定ができます
- 「ビジネスで使える頻出20単語を表にして、日本語の意味、発音記号、例文をください」
- 「この記事リンクから、重要な英単語を10個抜き出して表にしてください」
作ってもらった表は、スマホなどに保存し隙間時間に見直すと効果的です。
② 覚えたい英単語を使った練習問題を作ってもらう
覚えたい英単語を指定して、練習問題を作ってもらうこともできます。
③ 短文ストーリーを作ってもらう
覚えたい英単語を伝えて、短文ストーリーを作ってもらいましょう。ストーリーで英単語を覚えることで単語の意味がイメージしやすくなり、感情も伴うことでより深く覚えられます。
ストーリーを作ってもらう際には、覚えたい単語以外は、簡単な英語で作ってもらうことがポイントです。覚えたい英単語以外に難しい単語が多いと意識が散漫になってしまうためです。
④ 語源を教えてもらう
覚えづらい単語を入力し、語源を教えてもらいましょう。
⑤ 類義語や関連語を教えてもらう
蜘蛛の巣のように、関連する語を繋げていくと語彙力がどんどん増します。
⑥ 英文を作って添削してもらう
覚えたい英単語を使って英作文を作りましょう。添削してもらうことで、覚えたい英単語の使い方がわかり、自信をもって使いこなせるようになります。
⑥ 発音記号
英語の発音を向上させたい方には、驚くべきニュースです！
英文から、発音記号を使った文章に変換してくれます。
例えば、Steve Jobsがスタンフォード大学でおこなった”Stay hungry. Stay Foolish.”という名言を残した有名なスピーチの台本も、ChatGPTによって簡単に発音記号に変換されます。
この機能は、私が10年以上英語講師をしてきた中で、欲しかったけれどどこにもなかった機能です。正直、この機能を知ったときは感動しました！
なぜなら、リスニングをしながら発音記号を読むことで、英語の発音が劇的に上達させることができるからです。
しかし、多くのリスニング教材には発音記号で記載された台本は存在しませんでした。でも、これからは、あなたの好きなスピーチや教材で、通訳者のような発音練習ができます。
【実践しよう】発音記号(IPA)で発音力をアップするステップ
- 興味のあるスピーチの台本を貼り付ける
- ChatGPTに発音記号を含むスクリプトを生成してもらう(英語で発音記号は、IPA symbols)
- リスニングをしながら生成されたスクリプトを読み上げる
- 発音力とリスニング力が劇的にアップ！
発音記号を制するものは、発音だけでなく、リスニング力もアップすることができることをご存知ですか？
例えば、アメリカの大学の発音の授業では、聞いた英語を発音記号で書あとる練習があります。発音記号で書き取れるようになると、英語を正確に聞き取れるようになります。
⑦ モチベーションを高める
ChatGPTはあなたの英語学習のモチベーションアップにもおすすめです。
英語学習の気が進まないときにも、あなたの英語学習を24時間サポートしてくれる専属コーチになってくれます。
【実践しよう】英語学習のモチベーションを上げる
① ChatGPTに英語で話しかける
英語に触れる機会を増やすことで、自然と英語習得につながります。
② 興味のあるトピックについて話してもらう
あなたの興味があるトピックについて英語で話してもらいましょう。
③ 英語で格言をもらう
やる気を起こさせる格言リストをもらって、やる気をアップしましょう。
④ 褒めてもらう
褒め言葉は、あなたのやる気を引き上げてくれます。やる気が起きないときは「私を褒めてください。モチベーションをあげたいです」と伝えてみてください。
⑤ 素直に相談する
例えば、「疲れたけど、3分だけ英語を勉強したい。何ができる？」とChatGPTに相談することで、簡単にできる学習アイディアをくれます。
⑧ 学習アドバイス
ChatGPTは、英語学習のアドバイスもしてくれます。
【実践しよう】ChatGPTから学習のアドバイスをもらう
① 目標を明確にする
ChatGPTに相談し、あなたが達成したい目標を明確にしましょう。また、その目標に向けてどのように学習すればいいかをアドバイスももらえます。
② あなたに合った学習方法を聞く
ChatGPTに、あなたの英語レベルや目標を伝え学習計画を提案してもらいましょう。
③ 適切な参考書や教材を選んでもらう
英語学習に役立つ書籍やWebサイトなどの一覧を提供してもらいましょう。
ただし、ChatGPTは一般的な知識を持ったAIであり、英語学習の専門家ではありません。あなたに合わない学習法を提示することもあります。
あなたに最適な効率の良い学習計画を立てたい場合は、英語習得の専門家であるグロバリにご相談ください。
「ChatGPTで役立つ！」15の聞き方
ChatGPTを使うと、ネイティブスピーカーのような自然な英語で返答がもらえます。英語学習の目的に応じて、明確な指示を伝えましょう。
単語・フレーズ・文法に関するフレーズ
1.文法(or 英単語)を訂正してください。
Please correct my grammar(vocabulary).
2.英語の修正では、簡単な英単語を使ってください。
Please use more easy vocabulary when correcting my English.
3.もっと口語的な言い方を教えてください。
Please suggest more natural ways to say this orally.
4.この日本語の文章を自然な英語に翻訳してください。
Please translate this Japanese paragraph into natural English.
5.英語を学んでいるので、シンプルな言葉で話していただけますか？
I’m currently learning English, so can you please communicate with me in simpler terms?
6.これらの単語を使ってTOEICの問題を作ってください。
Please make TOEIC questions using these words.
7.この文法を解説してください。
Please explain this grammar point to me.
8.このフレーズの意味を教えてください。
Please explain the meaning of this phrase.
9.このフレーズを使った例文をください。
Please give me examples of how to use this phrase in a sentence.
10.この二つのフレーズの違いを教えてください。
Can you help me understand the difference between these two phrases?
英会話に関するフレーズ
11.ビジネスにおける雑談ネタを5つください。
Please give me five ideas for small talk in business situations.
12.日常会話の練習をしたいです。
I’d like to practice everyday conversation with you.
13.ビジネスにおいて自然な自己紹介の台本を作ってください。
Please make a natural self-introduction script for business.
14.最近見た映画を話す際の自然な会話の流れを作ってください。
Please make a natural conversation flow when talking about a movie I watched recently.
15.英語学習に役立つ資料を教えてください。
Can you provide me with some resources or materials for learning English?
ChatGPTで英語学習する際の注意点 / できないこと
ChatGPTを使って英語学習をする際には、以下の点に注意してください。
翻訳の正確性は保証されない
特に、異なる文化的背景や文脈によっては、あなたが意図していない翻訳が生成される場合があります。翻訳結果があっているのか、辞書で調べてみたり英語講師に質問しましょう。
ChatGPTを使いこなす上でも「基礎的な英語力」と「正しく指示を出すコミュニケーション力」は必要となります。
ChatGPTだけではコミュニケーションを取れるようにはならない
ChatGPTは英語学習の土台を作る上では非常に重宝します。しかし、実際の人間と英語を話す際は、「コミュニケーション力」「緊張マネージメント」「異文化理解」「対人理解」「瞬発力」「聞き取る力」「人間力」などが必要になります。
英語を使いこなせるようになるためには、実践練習や講師からのフィードバックはとても大切です。
機密情報や個人情報は伝えないこと
AIは秘密を守ることにはまだ力不足のようです。会社の機密情報や個人情報は伝えない方がよいでしょう。
最後に
AIの進化により、英語学習がより効率的になりました。
英語力を最短・最速でアップするには、AIを上手に活用しつつ、英語学習の専門家からのアドバイスや会話練習を取り入れることが大切です！
この記事でお伝えした実践ステップを参考にしつつ、ぜひ、実際に行動に移してみてくださいね。
グロバリでは、英語習得の専門家が作成した「30種類以上のオリジナル教材」を無料で提供しています！
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2022.10.26 スラスラ話せる／聞けるようになる英語脳の作り方
第二言語習得論とは？
理論に基づいた英語学習メソッドを徹底解説あなたは今、「英語を効率よく習得したい」「英語をスラスラ堂々と話したい」と思っていませんか？ 実は、第二言語習得論を基にした第二言語習得学（以下、第二言語習得論）について学ぶと、あなたも最短・最速で英語を習得することができます。
第二言語習得論とは、「特に大人が、第二言語(英語など)を学ぶときに、効率よく言語を習得できる方法」を、研究(科学的根拠)を基に解説している学問のこと。
しかし、まだ広く認知されていない学問であるため、詳細を知らない方が多いです。
そこで当記事では、第二言語習得論の専門家集団であるグロバリが、「あなたが効率よく英語力をアップさせる方法」をこの学問をベースに解説します。
第二言語習得論とは
はじめに、第二言語習得論とは一体どのような学問なのでしょうか。
①第二言語習得論とは
第二言語習得論とは、「特に大人が第二言語(英語など)を学ぶときに、効率よく言語を習得できる方法」を、研究(科学的根拠)を基に解説している学問のこと。
脳科学・心理学・コミュニケーション学・社会学・言語学などの分野から派生してできた新しい学問です。
例えば、脳科学や心理学をベースとした言語習得の研究をしています。
例として、既に日本語を習得している大人が英語を習得する場合と、日本語を習得していない幼児が英語を習得する場合とでは学習ステップが異なることをご存知ですか？既に日本語を習得している大人は、「日本語をベースに英語を理解」しようとします。
一方、まだ日本語を習得していない幼児は、「英語を英語のまま習得」することができます。これらを脳科学や心理学から派生して、研究しています。このような学習者の違いを考慮した上で、一人ひとりに最適な学習法を研究しているのが、第二言語習得論と呼ばれる学問です。
②一般的な学習法で効率よく英語力をアップさせるのが難しい理由
大人が英語を習得するには、年齢・性格・生活スタイルなど多くの違いを考慮して、ご自身に最適な学習法を選ぶ必要があります。
よく「子どものように、たくさん英語を話したり読めば英語はできます」という講師がいますが、ただ英語に触れ続けるだけでは、大人が英語を習得するには非効率です。
科学的根拠に基づいて、あなたに最適な成果の出る学習法を身につけることが大切です。
③あなたに最適な学習法とは？考慮すべき7つの違い
第二言語習得論では、下記のような人それぞれの違いを分解して、あなたに最適な学習計画を作ることができます。それぞれの違いについては、別のコラムにて紹介していきます。
- 第一言語と第二言語との違い(文法や発音の違い／国の文化の違いなど）
- 年齢 (脳の発達／心理的発達／一般知識の有無)
- 性格の違い
- 英語習熟度の違い
- 五感の使い方の違い
- 生活スタイルの違い (日々の学習時間など)
- 学習戦略の有無の違い (さまざまな戦略(メタ認知法など)を使っている学習者は、言語習得のスピードが早いことは多くの研究で実証済)
第二言語習得論に基づいた3つの英語学習アプローチ
グロバリに初回面談にいらっしゃる方の多くが、闇雲な学習をされ、成果が出ずに悩まれています。例えば、「単語帳を1冊やり直しています」「The New York Timesを使ってシャドーイングをしています」など。
実は、このような科学的根拠のない闇雲な学習では、英語力アップには遠回りになってしまいます。学習の目的を明確にし、あなたに最適な学習トレーニングに取り組むことで、英語を最短で、効率よく身につけることができます。
グロバリでは、第二言語習得論に基づいて「ビジネスパーソンが効率よく英語力をアップするための学習メソッド」を開発しており、グロバリメソッド™ と称しています。
今回は、あなたの英語力アップを目的に、「グロバリメソッド™ 3つの英語学習アプローチ」について、概要と実践ポイントをご紹介いたします。
①3つの学習アプローチ
「独学だけ」「マンツーマン英会話だけ」「英会話スクールでのレッスンだけ」と、一つのアプローチに偏った学習ではなく、3つのアプローチをバランスよく取り入れることで、最短・最速で、ビジネスでも通用する英語力が身につきます。
- 効率よく １人で学ぶ（Input）
- 効率よく マンツーマンで学ぶ（Output / Feedback）
- 効率よく グループで学ぶ（Communication)
1.１人で学ぶ（Input）
まず大切なのが、1人学習によるInputです。Inpputとは、読むことや聞くことを指します。
ここで、難しい教材やニュースを時間かけて丁寧に学習しようとする方が多くいますが、実は、それは非常に非効率で、英語力アップの効果はほとんどありません。闇雲に多読・多聴など、英語に触れ続けても、英語を読める力・聞く力のアップにはつながりません。
もちろん、第二言語習得論では、英語に触れれば触れるほど、つまり、Inputの量が多ければ多いほど、英語が習得できると実証されています。例えば、多読・多聴を繰り返すことで、同じ英単語や英文法に繰り返し出会い、英語が定着していきます。しかし、ここで大切なことは、「自分のレベルにあったInput」をすることです。
「自分のレベルにあったInput」として、Krashenが提唱している「i+1理論」が役立ちます。iは自分のことを指し、+1は自分よりも「ほんの少し」だけレベルの高い教材を使うということ。
● 1%の新しい学び
ここで言う「ほんの少し」とは、99%は理解できる文章だが、1%だけ知らない英単語が含まれるレベルを指します。例えば5行に1単語ほど、知らない、もしくは見たことがあるけれど意味を覚えていない単語が含まれているようなレベル。
これだと一見「知らない単語に多く触れないと英語を覚えられないのでは？」と思われるかもしれません。しかし、例えば、70%知っている単語で、30%知らない単語が含まれるニュース記事を読むとします。
そうすると、70%知っている単語の意味を瞬時に理解したとしても、知らない単語30%を推測しながら読まなければなりません。さらに、記事の内容を理解するというプロセスを踏み、脳が知らない単語にも内容にも注目しなければならず、混乱します。すると、脳は疲れや負担を感じ、「英語は難しい」「読むのに疲れる」そして「英語力があがっているかわからない」という、結果を招きます。
しかし、99%の単語を理解できる文章の場合、99%の内容がスラスラと理解でき、脳は1%の知らない単語と、文章全体の内容(意味)に着目することができます。その単語は推測をしやすく、脳にも印象が残り、結果としてその1%は「良質なInput」として、脳が無意識に記憶してくれます。その1%の学びが、英語の定着に繋がっていきます。
● 99%の処理スピード向上
また、既に知っている99%の単語についても、「理解の速さ」を鍛えることができます。
以下の文章は、ゆっくり考えれば意味がわかるかもしれませんが、日本語のように「瞬時」に理解することは難しいかと思います。Understood; I will keep an eye open for a message from the client.
このように99%知っている単語が含まれる「自分のレベルにあったInput」でも、瞬時に理解できるには時間がかかります。既に知っている99%を多読・多聴することで、単語の処理速度があがり、英語がスムーズに読める・聞きとれるにつながります。
実践ポイント① 自分のレベルに合う、i+1の教材を探す
まずは書店・インターネットで英文を読んでみましょう。例えば書店の場合であれば、英検の教材がおすすめです。よくビジネスパーソンはTOEICに目を向けがちですが、「英検」の教材は級別のため、あなたに最適なレベルがわかります。また、英検は日常で頻出の英語をメインにしているため、ビジネスシーンでも役立つ英語力を定着させることができます。
やり方として、
- まずは英検3級の「長文」を一読する
- スラスラ読めるのであれば、次は準2級、2級のように少しずつレベルをあげる
- そして、5行に1単語ほど、知らない、もしくは見たことがあるけれど意味を覚えていない単語が含まれた長文に出会った場合、それこそがあなたにとってベストな教材(i+1)
ぜひ、あなたのレベルに最適な教材を見つけて、そのレベルの英文を何度も読みましょう。リスニングに関しても同様です。瞬時に理解できるまで読み込み、聴くことが、英語力定着の一歩です。
② 単語や文法の復習は闇雲におこなわず、自分に合う教材を見つけた後で単語力や文法力を定着させる方法として、①で判断したあなたのレベルと同等の「単語・文法一覧」をインターネットや書店で確認する方法があります。例えば、もしあなたが準2級が少し難しい(i+1レベル)と感じたとしましょう。その場合、準2級の英単語と文法一覧をインターネットで確認することがおすすめ。調べて出てきた一覧を、一読して、知っている単語は使いこなせるように、知らない単語は付箋などにメモして洗い出していきます。
③ グロバリのレベル別トレーニングを取り入れる今回は英検の教材を例に実践方法をご紹介しましたが、グロバリではレベル別の英語ニュースやリスニング教材、レベル別2800単語リストを用意しています。より実践的に練習したい方はぜひお問合せください。
2.マンツーマンで学ぶ（Output & Feedback）
Outputとは、話すことや書くことを指します。Inputでは、読む・聞くことを通じて、英語の知識を定着させていきました。OutputとFeedbackでは、「あなたの英語のクセに気づく」ことで、あなたの英語を改善していきます。
Output
大前提として大人が英語を学ぶ上で大切なことは「気づき」です。まだ日本語を習得していない子どもであれば、文法について説明できなくても、無意識に言語を理解し使いこなせるようになりますが、大人の場合は異なります。どうしても日本語のルール（既存概念）を基に第二言語を理解する傾向があるため、「日本語とは異なる英語の特徴に気づくこと」が重要となります。
そして、この気づきを促せるのがOutputです。ただInputとして多読・多聴をしても、文法や発音の細かいルールに関しては気づきが生まれにくいでしょう。しかし、実際に自分で英語を話したり書いたりすると、「どの単語が適切？」「文法はどれを使おう？」「発音は正しい？」などの細かいルールに気づきます。
日常生活で、すぐにできるOutputは、「独り言」です。できれば相手がいる方が良いですが、四六時中、誰かと一緒に居るわけにはいきません。そのため、まずは1人でできる「独り言」を紹介します。
実践ポイント独り言は、いつでも、どこでも、何も持たずに出来ます。通勤中に、クチパクで独り言をする「ながら法」もおすすめです。
- 話しやすい身近なことから、テーマを選ぶ
(例：目の前の人・もの・景色、今日の出来事、明日の予定など) - テーマに沿って、5センテンスを言う
(ビギナーは指を折りながら数えるとよい)「言う」に挑戦してみることで、あなたが知らない・使いこなせない単語・文法に「気づく」ことができます。わからなくてもすぐに調べずに、まずは知っている単語・文法で話し終えます。 - 気になる単語・文法を、調べる
気づきポイント- あなたが知らない・言えない単語や文法に気づき、学習すべきポイントがわかる！
- 知っているけど使いこなせない・出てこない単語や文法に気づき、復習すべきポイントがわかる！
Feedback
1人でのOutputを通じて、あなたの英語のクセに関して、自分なりの「気づき」を得ることができますが、相手の反応やアドバイスによって「明確な気づき」を得られる場合も多くあります。
この相手の反応やアドバイスのことを、Feedbackといいます。例えば、マンツーマンの英語レッスンで、自分の趣味について話をしているときに、相手が混乱した表情をしたり、「Goed,..? You mean WENT?! 」というような直接的なアドバイスをもらうことで、自分では気づかない間違いに気づくことができます。
Feedbackの大切さを実証している研究は多くあるのですが、その中でもわかりやすい研究例をご紹介します。
ある日本人男性が、ハワイに移住しました。ハワイでは、日々英語でコミュニケーションをしていたのですが、単語や文法を「学習すること」はせず、周りの知人も間違いを指摘することはありませんでした。そして、研究として、彼の移住前と移住後の彼の文法力を検証しました。
結果は、毎日英語に触れているのに「文法力(正確性)は移住前と変わらない」というものでした。
なぜ、毎日英語に触れていてコミュニケーションもとれているのに、正確性があがらなかったのでしょうか。それは、大人になったことで「英語の細かな違いに自ら気づくことが難しくなったから」です。
したがって、第二言語習得論において、特に大人はFeedback(相手の反応やアドバイス)を通じて、英語のクセや間違いに気づき、正しい英語へと改善されていくのです。
実践ポイントFeedbackを受けるための実践ポイントを３つご紹介します。
① マンツーマンの英会話レッスンを受ける週に1度以上は、マンツーマンの英会話レッスンの受講をおすすめします。相手がいることで、Outputしなければならないプレッシャーを得ることができ、さらに、相手の反応や表情、アドバイス(Feedback)から自分の英語が「伝わったか」を確認できます。脳内では、無意識のうちに「どう言えば伝わるか」と仮説を立て、「伝わった」「伝わらない」の結果をデータとして蓄積していきます。この仮説検証を繰り返すことで、相手に伝わる英語の感覚がわかり、英語力が定着していきます。
② 英語文章を添削してもらうあなたの作成した英文に対してFeedbackをもらうことで、会話では気づきにくい単語の使い方、文法の選択、表現方法などを視覚化して理解できます。
グロバリの英語学習サービスでもライティングの添削をご用意。「単語・文法・内容・構成・発音・伝わりやすさ・異文化理解」などの観点から、第二言語習得論の専門家があなたの英語のクセを分析し、伝わる英語へと改善していきます。自分では気付きにくい英語のクセを直したい方は、ぜひグロバリにご相談ください。
③ 海外の友人に「間違いを指摘して」と伝える日常やビジネス場面において、海外の方が、あなたの英語の間違いを指摘することはまずありません。相手が理解できればスルーされます。すると、いくら海外の方と日常会話を繰り返していても、正しい英語(正確性)を身につけることは出来ません。そこで、海外の方(特に身近な人)に「間違っていたら指摘して欲しい」と伝えましょう。
私の場合、以前、過去形のaskedを「アスクドュ」と発音していました。3年もアメリカにいたのに、誰にも指摘されたことはなく、間違いに気づかず使い続けていました。そして日本で、英語講師の友人に「私の英語が間違えていたら教えてね」と話したところ、「askedはアスクトュと発音するよ」と言われ初めて自分の間違いに気づいたのです。
Feedbackをもらうことは非常に大切です。ぜひ間違いを指摘してほしいと伝えましょう。
3.グループで学ぶ（Communication）
最後は、グループ学習による「Communication」です。Communicationとは、自分だけでなく、1人以上の相手との意思疎通のこと。相手とコミュニケーションをとることで、Input (聞く・読む)、Outoput(話す・書く)、Feedbackの繰り返しが可能。英語力をさらに定着させていきます。
また、コミュニケーションでは、文法書や教科書のように積み上げ式ではなく、アメーバ式に学びを深めることができるので、脳の言語習得プロセスに適し、効果的に英語習得ができます。
積み上げ式とは…
be動詞を学んだら、次に一般動詞、現在形、過去形…. 仮定法、などと単元ごとに分かれており、脳の習得プロセスとは異なる、「順番通りの学習法」のことです。アメーバ式とは…
アメーバ式の英語教育とは、蜘蛛の巣のように様々な分野が入り組んでおり、全体が少しづつ完成されていくという学習法です。例えば、Be動詞を学んだ直後にそれを使いこなせる様になるわけでなく、仮定法や現在完了形と言った他の分野を使っているうちに、Be動詞のことが深く理解できていることに気づく、といったように全体が完成されていきます。
グループでコミュニケーションを図ることで、あなたの英語知識が蜘蛛の巣のように繋がっていきます。
実践ポイントCommunicationを実践するためには、以下が有効です。
① 実際に英語を使い始める間違えても良いので、ペアワーク・グループワークなどで自信を持って発言してみましょう。仮に発言して伝わらなかったとしても、相手の表情や相手から質問を受けることで「これは伝わらない」「こう言い換えよう」と脳が仮説検証を行い、伝わる英語が定着していきます。
そして、完璧を目指さないことが大切です。コミュニケーションでは、気づきを得ることが大切なので、完璧を目指して言えることしか話さないと、あなたの英語のクセに対する気づきが得られなくなります。最初から「10回は間違えてよい」といったルールを決めましょう。間違えるルールを決めておけば、モチベーションをダウンさせず気を楽にしてチャレンジできます。
第二言語習得論に基づいて英語を学ぶメリット
第二言語習得論は今もなお数多くの研究がなされており、科学的根拠を基に、あなたに最適な学習方法で、最短・最速で英語力をアップすることができます。
第二言語習得論を利用した学習の場合
英語を教わる際は、第二言語習得論を学んでいる専門家や講師をコーチにして学ぶと、あなたにあった学習プランで、効率よく成果を得ることができます。
例えば40代の男性で、中高大学受験で英語を学習してきたが、いざ英語の会議に参加すると殆ど聞き取れず、聞き取れた単語をつなぎ合わせて内容を推測している方がいたとします。
この方の場合、基礎知識の自動化(知る・使いこなせる・自動化)を図るワークや、リスニング力の細分化(単語・文法・発音・ニュアンス・イディオム・リズム・スピード・内容など)を行い弱点ポイントを明確化します。
さらに、リスニング中にどのような思考プロセスを踏んでいるのかを、第二言語習得論におけるメタ認知を使い、明確にすることも可能です。これらは一例ですが、あなたに合わせた解決法で、英語力を効率よくアップするための学習アドバイスからトレーニングまでを行います。
第二言語習得論を利用しない学習の場合
一方で、第二言語習得論を学んでいない講師から英語を学ぶ場合、科学的根拠に基づいたあなたに最適なアドバイスではなく、誰にでもあてはまる努力論をベースにした学習アドバイスになりがちです。例えば、「リスニング力をあげるには、ひたすら聞きましょう」「毎日単語を暗記しましょう」「毎日100回聞き流しをましょう」など、闇雲な学習法を提案する場合が多くあります。それゆえに、あなたが涙ぐましい努力をしても、実は言語習得の効果は薄く(特に大人は、子どもよりも習得に時間がかかります)、効果を実感しづらいです。
グロバリでは、第二言語習得論の専門家が、あなたの英語力や目的を確認し、最適な学習法を提案しています。英語学習であなたの時間や努力を無駄にしないために、まずは、グロバリにご相談ください。
まとめ
実は、私は過去に「自分が英語を話せるようになった経験論だけ」で受講生に英語を教えていました。根拠のない学習法でアドバイスをしてしまっていました。恐らく私と同じように経験だけで英語を教えている講師（コーチ）の方が多いのではないでしょうか。
そして私はある時「英語をうまく習得する受講生」と「なかなか英語の習得が進まない受講生」がいることに葛藤を覚え、「どうしたら再現性のある効果を出せるのか」を、考えるようになりました。
そこで出会ったのが、第二言語習得論でした。第二言語習得論を学んでからは、ひとりひとりのレベルに最適な学習法をお伝えできるようになり、レッスンを受け終えた受講生のほぼ全員が、望む英語力を手に入れました。
まだまだ第二言語習得論は広く知られていない学問ですが、英語を習得するためには欠かせない学問です。第二言語習得論に基づいたあなたに最適なステップで英語を習得し、自在に扱えるようになりましょう。
グロバリでは「英語をスラスラ堂々と話せるようになりたい」受講生を募集しています。第二言語習得論に基づいた英語学習に興味をお持ちでしたら、お気軽にグロバリにご相談ください。
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